本紙既報のように、いろいろ疑惑が出ている「国際医療福祉大学」(本部・栃木県大田原市。高木邦格理事長=冒頭写真)は、実現すれば、わが国大学では実に30数年ぶりとなる医学部新設を目指し、いろいろ工作を続けている。
その新設認可につき、政治的判断を最終的に行うのは文部科学省。その文科省は一昨年12月、有識者会議「今後の医学部入学定員の在り方等に関する検討会」(座長=安西祐一郎・慶応大学前学長)を発足させ、すでに昨年末には論点整理をまとめている。
この検討会の最大の争点は、むろん医学部新設の是非。だが、新設賛成、反対派共、医師不足解消の決め手となる具体策を出せず。森ゆうこ副大臣(横写真)は今年3月1日の会見で、「何らかの対策を講じる必要がある。具体的な対策を私が責任を持って進めて行きたい」と語るものの、国際医療福祉大学をサポートしているとの指摘もあった検討会発足時の鈴木寛副大臣から、昨年9月、森副大臣に代わったことで新設への機運がトーンダウンしたのは間違いない。検討会の再会も考えてないという。