アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(775)「窮地のアパレル名門『レナウン』に新たな引き取り手?」

 アパレル名門「レナウン」(3606。東証1部。東京都江東区)は4月3日に決算発表(2019年3月1日~同年12月末まで。決算期変更のため)を行った。(冒頭写真=1970年代にはアラン・ドロンを起用した人気ブランド「ダーバン」の現CM)
売上高(連結)は502億6200万円。経常利益は▲77億9500万円。利益▲67億4200万円と散々な内容。それは、「恒成国際発展有限公司」(香港)の売掛金が回収が滞り貸倒引当金にしたことが大きい。何しろ今期、販売費及び一般管理費に計上した貸倒引当金繰入額58億400万円の内53億2400万円がこの恒成のものなのだ。これにより継続疑義注記となった。
周知のようにレナウンは2013年12月、中国の「山東如意科研集団有限公司」に第3社割当増資を行い、その子会社となった(山東が32・9%の筆頭株主)。そして、この山東の子会社が前出の恒成。山東グループは伊藤忠と提携しているが、資金繰り悪化がいわれており、複数の訴訟を起こされているようだ。やはり山東グループの英アパレル「アクアスキュータム」向け生地代金でも未払いがあり10万ユーロの損害賠償請求訴訟を起こされているとも聞く。
さらに今年に入り中国、日本共に新型コロナウイルスの影響でアパレルの業績は到底上向くとは思えない状況だ。
しかし、そのような状況でレナウンの株価は3月17日の59円を底値に3月26日には89円まで急騰。その後、冒頭の決算発表があり4月3日には65円まで下がるも、4月17日には再び80円まで戻した(横写真は株価チャート)。これは上場廃止前に見られる荒っぽい値動きに似てなくもない。
そんな折、筆者の元に思わぬ情報が入って来た。

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