共同通信が12月1日に配信した記事が、関係者の間で話題になっている。
「久間氏『側近』に5千万 逮捕の元投資会社役員」なるタイトルで、久間章生前代議士(元防衛相)の側近とされる「元会社役員(68)」が、脱税容疑で逮捕された鬼頭和孝容疑者から5000万円受け取っていたという内容だ。
中澤秀夫公認会計士(海外逃亡中)は、旧グッドウィル・グループ(GWG。現ラディアホールディングス)が06年11月に買収した人材派遣会社「クリスタル」の仲介で得た手数料約180億円について脱税した容疑があり、東京地検特捜部は中澤容疑者の行方を追っているが、その中澤容疑者は、当時、パートナーだった鬼頭容疑者を通じて数十億円ともいわれる巨額を、大証2部の住宅建設会社「千年の杜」(現東邦グローバルアソシエイツ」(東京都港区)に投じていた。
そして、その投資後の08年1~2月にかけ、東邦グローバルの株価は約10倍にまで急騰(横写真=その株価チャート図)。それは2014年、ロシアのソチ市で開催される冬季五輪に併せ、同社が同市内に建設される人工島建設を受注できる見込みとのIRが出て、それが買い材料になった結果だった。そして、久間氏はその支援を行っていた。
これに対し、「共同」指摘の久間氏側近が5000万円を受け取ったとされるのは08年1月30日。時期的にはちょうど合う。