10月23日の「日経」報道によると、「アップルなど複数の取引先から代金の支払い前倒しなどで、最大400億円の支援を得られる見通し。これとは別にアップルは200億円拠出の意向」とのこと。
これを受け翌日、スマホ向け液晶パネル世界シェア1位の「ジャパンディスプレイ」(JDI。6740。東証1部。東京都港区)の株価は大幅高(冒頭写真は株価チャート)。
もっとも、JDIは700億円もの債務超過であり、500億円の資本増強をまとめる必要がある。JDIの菊岡稔社長(横写真)は、500億円の支援枠組みについて早ければ10月末に発表とのことだったが、それはなかった。
8月9日発表の第1四半期決算は売上高904億円に対し赤字833億円、債務超過▲772億円、6月末自己資本比率はー19.3%という瀬戸際。しかもフリーキャッシュフローは▲436億円のため、たとえ500億円増強しても消えてしまう。第2四半期決算発表は11月13日の予定だが、iPhone11発売で一息つくものの前途は厳しい。8、9月に政府系のINCJから合計400億円の短期借り入れを行ったが、現状では延命でしかない。