アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<書籍紹介> 『検証 福島原発事故・記者会見―東電・政府は何を隠したのか』(日隅一雄・木野龍逸共著。岩波書店)

 政府や東京電力、そして大手メディアへの怒りなしには読めない本である。
福島第一原発の事故発生後の3月16日から東京電力本社へ取材を開始し、4月25日からは政府と東電の統合記者会見に出席し続けた著者2名は、フリージャーナリストの立場で、政府や東電を鋭く追及し続けた。この本はその克明な記録だ。
事故原因を「想定外」の津波によるものと断定し、損害賠償の免責をはかった東電。だが東電自身が2008年に10メートル以上の津波が来ることを想定していたことが発覚。これに東電はどう答えたか。
事故直後、SPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム)による拡散予測が公表されなかったのは何故なのか。政府内部の、誰の判断なのか。
あの高濃度汚染水の海への放出は、本当に避けられなかったのか。放出するという判断は誰がどの段階でおこなったのか。
作業員の被曝管理はどのようにおこなわれていたのか。大量被曝した作業員や病気で死亡した作業員について東電は、「プライバシー」を盾に隠し続けるが、実態はどうなのか。

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