マラソンは夏季五輪の目玉なのに、その目玉競技(競歩も)を事前相談も無く、国際オリンピック委員会(ICO)のトーマツ・バッハ会長が10月16日、札幌に変更すると発表したものだから、小池百合子東京都知事の怒りようはすごかった。
「北方領土でやればいいじゃない」は、本来なら大問題になってもいい発言だが、何しろ、開催都市(東京)でマラソンが実施されないのは100年を越す近代五輪史上初というのだから小池都知事の気持ちもわからないでもない。これでは「札幌五輪だ」との声も。
もっとも11月1日、ICOのジョン・コーツ調整委員、小池都知事、大会組織委員会・森喜朗会長、橋本聖子・五輪担当相の「4者協議」の結果、小池都知事も「同意することはできないが、最終決定の権限を持つICOの決定を妨げることはしない。あえて申し上げれば、合意なき決定だ」と受け入れを表明したのはご存知の通り。
それにしても、なぜ、こんな前代未聞のことが起きたのか?
これにつき、永田町からは、森氏の仕掛け説が出ている。
ICOのバッハ会長が決めたことになっているが、実は札幌への変更の絵を書いたのは、ある思惑から森氏だというのだ。