昨日、本紙で何度も問題点を指摘している大証2部「千年の杜」(東京都港区)が、第3者割当による新株予約権を発行すると発表した。
現実に事業を行うことができるのか、疑問視せざるを得ないロシアの人工島建設というプロジェクトを材料に、この間、わずか半月ほどで同社株価を10倍近くまで上げてきた(写真=チャート図)。
今回の新株予約権発行の理由も、このロシア人工島建設のための資金の一部調達としており、その額は約120億円(ロシアのプロジェクトには約200億円必要とのこと)。そして新株予約権の行使価格は何と135円という高値なのだ。
この半月余り高値株価を維持。本日は午前中に170円と年初来高値を付けてはいる。だが、同社の業績を思えば(7期連続の大赤字。債務超過。継続疑義の注記)、とても実態に見合った適正な価格とは思えない。
しかも、この高値で株式転換しても、現状の株式数の軽く倍以上に希薄化するので、なおさら株価暴落は必至だろう。