最近、「オリコン」など、訴権の濫用といってもいい大手企業などによる“恫喝訴訟”が話題を呼んでいる。
まして企業の不正を追及する立場にある、それも大手マスコミともなれば、自らの問題点を指摘され、同様の手法を用いるなど論外。自身の存在を否定する自殺行為に等しいとさえ思うのだが、そう思わざるを得ない事例が発生した。
昨年12月28日、法務室長名で、一介のフリーライターの、それもブログ記事(無料)に対し、そこに添付した法務室長名の「催告書」削除を求めて東京地裁に仮処分申し立てを行った読売新聞社のケースだ(地裁は室長の言い分を認める決定を下す)。
詳細は、申し立てされた黒薮哲哉氏のブログ「新聞販売黒書」をご覧いただきたいが、黒薮氏は冒頭写真著書のように、この間、“押し紙問題”(販売代理店に対し、新聞社がその優越的地位を利用して必要以上の部数の新聞を押し付け販売すること)など、まさに新聞社の最大の恥部について追及して来ていた。したがって、それに対する報復としか思えないのだ。