3月8日、警視庁捜査2課などが、元ジャスダック上場のIT系企業「トランスデジタル」を巡る事件で、架空増資容疑などで、元役員の西村幸浩容疑者(43)を逮捕したのは大手マスコミ既報の通り。(冒頭写真=「日刊ゲンダイ」2月26日付記事)
しかし、大手マスコミの報道では、西村容疑者がどう関わっていたのかまったく報じられていない。
というのも、西村容疑者は過去、東証2部「ジェイ・ブリッジ」副社長を務め、そのジェイ・ブリッジがトランスデジタルに投資した関係から同社と関わりを持ったのだが、その後、再逮捕された黒木正博容疑者が裏で支配する「TD戦略投資事業組合」を通じて経営権を握ったことから、西村容疑者を始めとするジェイ・ブリッジ派役員は退任している。
今回、一緒に再逮捕された後藤幸英、鈴木康平両容疑者が黒木容疑者の意を受けトランスの社長、副社長に就任したのが07年11月。その前の社長がジェイ・ブリッジ常務執行役員だった林弘明氏だった。
というわけで、西村容疑者の逮捕を意外に思っている方もいるかも知れない。