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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第1回「ピーター・フォンダに捧ぐ」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

ごぶさたで~す。帰ってきた「昭和カルチャー」のこの連載ーー最終回(第43回)は2012年の7月だから、あれから7年。平成も終わって、昭和はふた昔も前になってしまったぞ。
しかし連載当時よりも、世代を越えて昭和カルチャーへの想いは強くなっている気がするね。最終回で取り上げた女優・水野久美も80歳になり、ここんとこはテレビ朝日の『やすらぎの刻』(倉本聰脚本 昭和の名役者たちが続々登場)でも、女優健在で嬉しい。
昭和の役者といえば今年上半期の大ニュースが、ショーケン(萩原健一)とユウヤ(内田裕也)が亡くなったことだ。二人については、追悼特集や名画座でも上映会なども盛んだったが、最近のニュースではピーター・フォンダが亡くなった(享年79歳)のに、扱いが小さいのが気になったな。
しばらく前から昔の人という印象だったが、ピーター・フォンダといえば最初に思い浮かぶのが『イージー・ライダー』(監督はデニス・ホッパー。共演はジャック・ニコルスン)。今年が製作から何と50年(日本公開は1970年)だ。ベトナム戦争が泥沼化し、反戦運動が盛り上がり、ヒッピー・カルチャーとウッド・ストック野外コンサートなど、1969年はカウンター・カルチャーの年だった。ニューシネマでおなじみの作品は『俺たちに明日はない』『真夜中のカーボーイ』『明日に向かって撃て』『いちご白書』などが思い浮かぶけど、なかでも特に『イージー・ライダー』は時代を体現していた。長髪、ヒゲ、バイク(チョッパーハンドル)、放浪、自由気まま、などなど、南部の保守系白人が「このクソヒッピー野郎が」と敵愾心むき出しになるさまが、かえって今のアメリカと重ねるとリアリティがある。

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