9月21日、東京・有楽町にある日本外国特派員協会のビルで、『プリンセス・マサコ』(第三書館)の出版広告掲載を、六大新聞が拒否したことに抗議する記者会見が開かれた。六大新聞とは、朝日、読売、毎日、日経、産経、中日のこと。記者会見には『プリンセス・マサコ』の著者で、オーストラリア人のベン・ヒルズ氏をはじめ、版元の第三書館代表や、作家で精神科医のなだいなだ氏ら5人が列席した。会場には日本に滞在している外国人記者が大勢つめかけ、関心の高さが伺えた。
『プリンセス・マサコ 菊の玉座の囚われ人』は、実はもともと、今年(2007年)3月に講談社から発売されることになっていた。ところが直前に発売中止になり、改めて第三書館から発売されることになったが、今度は六大新聞が広告掲載を拒否した。
この本、書名から想像できるように、雅子妃がいかに宮内庁に抑圧され、精神的な病におちいったかを、外国人の眼から告発する内容になっている。そのことに「過剰反応」したのか、講談社が発売中止を決断する直前の2月に、外務省と宮内庁が異例にも外国人である著者に抗議。そればかりか、外務省がオーストリア政府にも抗議するという外交問題にも発展していたのだ。