大手マスコミはまったく報じないが、東京電力本社(東京都千代田区内幸町)前で、連日、抗議行動が行われているとの情報をキャッチしたので覗いて来た。
「ジャスミン革命」に触発され、中国でも先日、ネットを通じて全国一斉デモが呼びかけられたが、今回の抗議行動もネットやツイッターで呼びかけられ、3月18、20、21日に続いて今日で4回目とのこと。ロイター通信、中国メディアも取材に来ていた。
だが、驚かされたのはその参加者の少なさだ。若者中心にわずか10名ほど。これに対し、公安警察と思われる者が約30名と圧倒的に多かった。
呼びかけ人の1人で、フリーターの園良太氏(冒頭写真)は、抗議行動を呼びかけた理由をこう語る。
「3月11日の地震発生以来、福島原発の事故に関する数え切れない問題が明らかになっています。もう我慢したくない。皆さんの声を東電と、この中に本部を置く日本政府にぶつけようと。
難しいことはわからなくても、今の状況がおかしいと思うだけで十分でしょう。地震は天災でも、原発は人災です。その責任逃れをするいまの東電も政府も、そして(大手)メディアも、アジア太平洋戦争に突入した時と同じ状況になっています。
いま、動かなければ絶対に変わらない。テレビやネットにくぎ付けになる“情報被爆”からは抜け出そう。私たちの行動だけが、状況を変えれるとの思いからです」
埼玉県入間市から来たという田中氏(67。横写真)も、こう発言する。
「小出しに隠蔽し、根拠の薄い安全を煽っている内に、放射能汚染は拡がったでしょう。政府、東電、マスコミ、御用学者の逃げ切り根性に騙されるかと思いまして。これは全国に飛び散った“水俣病”。奇形を孕む前代未聞の、巨大生体汚染ですよ!」
ところが、すでに3月22日、与謝野馨経済財政担当相は閣僚後会見で、今回の原発事故に関し、「日本中どこの地域を捜しても環太平洋火山帯の上に乗っている国だから(地震が多いという)その運命をしょうがない」と述べた。
これは原発推進の立場から、