アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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AIJ投資顧問の企業年金問題ーーほとんど触れられない、「地方メディア企業年金」も50億円消失の事実

  2月28日、「AIJ投資顧問」側が政府関係者に提出した資料から、同社に委託していた取引先の全容が明らかに。それによれば、49億5000万円で、残高上位11位に「民間放送」なる団体が入っていることがわかる(冒頭写真=「日経」2月29日記事より)。
この間、マスコミではほとんど取り上げられていないが、この団体の正式名称は「民間放送厚生年金基金」(東京都千代田区)。地方の民間テレビ・ラジオ局など135社が加盟している。
関係者によれば、民放厚生年金基金の運用資産は約720億円。委託割合は約7%とはいえ、その50億円近い資産がほぼ丸々戻って来ないのだからこれは痛い。(民放厚生年金基金のAIJの件に触れたHP記事は、ココをクリック)
と同時に、一般企業より情報収集力があるというか、この手の金融事件報道を手掛けるプロ(?)も騙されたとあっては面目ないだろう。しかも、これら地方民放各社の多くは、日テレやフジTVなど在京キー局系列で、在京キー局は、各大手新聞と密接な関係にある。
当然、触れられたくないことだから、それを慮って新聞はあえて報じないということか?
 だが、ほとんど報じられない背景はそれだけではないようだ。関係者は、こう証言する。
「いま、民放連はこの件でバタバタしているよ。批判の声も上がっているようだしね」
民放連は正式名称「日本民間放送連盟」。現会長は元テレ朝代表取締役会長・広瀬道貞氏(横写真)で、他の在京キー局元トップが軒並み副会長に名を連ねる。そして、民放厚生年金基金加盟社も民放連に所属しているが、理由はそれだけではないようだ。

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