去る3月8日、名古屋地裁で、指定暴力団・山口組の最大組織・弘道会(本部・名古屋市)と極めて親しいと思われる地元の「風俗王」、通称「ブルーグループ」を率いる佐藤義徳被告(54)の公判があり、検察側は懲役2年6月を求刑した。
本紙でも既報のように、当局は佐藤被告を弘道会の有力資金源として徹底的にマーク、昨年4月28日に逮捕するや、立て続けに計4回の逮捕・起訴となった。
この間、拘留は約200日に及び、保釈金も1億2000万円と巨額だった。
しかし、誤解を恐れずにいえば、逮捕・起訴した4容疑は、弘道会との関わりでマークされなければあり得ないような“微罪”だった。
容疑は詐欺3件、傷害1件。
だが、その内容はといえば、詐欺容疑は愛人のためのマンション賃借契約において支払いをダミー会社にさせた、同じく車庫飛ばし、それにゴルフ場で身分を隠してプレーしたというもの。また、傷害罪もつきあっていた女性の車の運転ミスに腹を立て1?2回殴ったという内輪のトラブルに過ぎないともいえるものだった。
(冒頭写真=左『週刊文春』11年11月10日号。右『週刊現代』11年9月24日・10月1日合併号)