ラーメンチェーン「どさん子」などを経営するジャスダック上場「ホッコク」(東京都中央区)の吉田泰昌前社長(冒頭左写真)が、みずほ銀行元行員らと共にみずほ銀行から不正に資金を引き出したとして、東京地検特捜部により1月26日に逮捕されたことは本紙でも既報の通り。この2人、2月23日に再逮捕された。
再逮捕容疑は、吉田前社長が実質経営するコンサルタント会社「CEREBRUM」(東京都千代田区)は、実際の年間売上高は最大4400万円程度だったにも関わらず24億円などと虚偽の決算報告書をみずほ銀行に提出し、融資資金約5億円を騙し取った詐欺容疑だ。
このCEREBRUMなる会社、08年11月、ホッコクの株式12・7%を取得し、主要株主に躍り出ている。そして、その取得資金は同社が受けた5億円の資金の一部が流用されていると特捜部は見ているようだ。
もっとも、この時期、CEREBRUMと共にホッコク株を取得したところは他にも2つあった。
一つは「クレアフーズ」。同社も4・9%引き受けたのだが、これまた吉田前社長が実質経営する会社だった。
関係者が証言する。
「CEREBRUMもクレアフーズも住所は吉田の自宅になっています。また、2人と一緒に逮捕されたものの、関与が薄いとして阿藻裕太は処分保留になりましたが、クレアフーズの前の代表はこの阿藻。その後、代表は吉田の奥さんに代わっています」
今回の事件、ホッコクは前の社長の個人的な犯罪で、ホッコクはまったく無関係だし、知らなかったといっている。
だが、騙し取った資金が、吉田前社長が個人的にホッコクの経営権を握るために使われていたとしたら、そうも言ってられないだろう。
しかも、ホッコクとの接点はそれだけではない。
CEREBRUMの代表にはK氏が就いていたが、このK氏、