アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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逃走中の元秘書の国会議員の名前

 大手マスコミ既報のように、7月9日、熊本県警が覚醒剤取締法違反容疑で家宅捜索しようとしたところ、これを拒んで警官にケガを負わせていまも逃走中の藤木寿人容疑者(43。傷害と公務執行妨害容疑。ただし覚醒剤は見つかっていない)。
この藤木容疑者、元国会議員秘書だが、大手マスコミでは未だにその国会議員の名前は一切報じられていない。
新聞検索してみると、「読売」「毎日」「産経」「共同」「時事」「NHK」のなかで、過去に衆議院議員の私設秘書とだけ記しているのが「読売」「産経」「共同」。「NHK」は国会議員としか報じていない。「時事」は2015年まで地元選出の国会議員の私設秘書、「毎日」は2015年まで衆院議員の私設秘書といった具合。
元だから関係ないとの意見もあるかも知れない。だが、以下のような事実を思えば、これまた大手マスコミの忖度としか思えない。

 結論を先にいえば、この国会議員とは地元・熊本県選出の野田毅衆議院議員(77。当選16回。自民党石原派)。 自治大臣、国家公安委員会委員長、経済企画庁長官、建設大臣など務めた大物だ。
そして藤木容疑者は、15年10月、覚醒剤取締法違反(使用)で逮捕、有罪判決(懲役1年6カ月、執行猶予3年)を受けた前がある。逮捕されたのは私設秘書を辞めた翌日。つまり、本人が自主的か、切られたのか不明ながら野田代議士に迷惑が及ばないように“工作”があったのは間違いないだろう。そして、今回また同じ覚醒剤使用容疑がかかっていたわけだ。
しかも、藤木容疑者の足取りは熊本県玉名市で途絶えているが、同地は秘書時代に足しげく通っていた場所で、人脈や土地勘があると見られているという。
要するに、秘書時代のコネがあり、そうした人脈が逃走を手助けている可能性さえあるわけだ。しかも、野田代議士は警察を指導すべき国家公安委員長まで務めている。
こうしたことを思えば、すべての大手マスコミが代議士名を出さないのは忖度していると思われて仕方ないだろう。
地元紙の「熊本日日」など、議員秘書とさえ報じていないのだから何をいわんやだ。

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