他の記事配信との兼ね合いですっかり遅くなってしまったが、12月19日、大阪地検は、ジャスダックに上場していた不動産会社「セイクレスト」(大阪市中央区。11年5月上場廃止。破産手続き中)を巡る水増し増資事件(金商法違反)で、証券アナリスト・松尾隆(67。冒頭写真)と、当時の社長・青木勝稔(49)の2人を起訴した。
2010年2月、セイクレストは現物出資による第3者割り当て増資を行い、債務超過を解消し、一時的に上場廃止を回避した。
現物出資されたのは和歌山県白浜町の山林で、その価値は20億円との不動産鑑定士の鑑定書を出していた。だが2人は共謀、その山林を所有していた福島県の不動産会社は松尾被告が実質、経営する会社で、実際の価値はせいぜい数億円に過ぎなかったようだ。