アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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朝鮮総連本部売却問題の元公安調査庁長官の背後に見え隠れするあるブラック人脈

朝鮮総連本部が、“債務逃れ”とも思える手法で、元公安調査庁長官の緒方重威氏(73)が代表を務める会社に所有権移転されていた件、東京地検が「仮装売買」容疑で捜査を始めたのは大手マスコミ既報の通り(写真=「毎日新聞」6月14日)。
13日午後、渦中の緒方氏は記者会見し、「仮装売買ではない」、「日本の国益になる」など持論を展開したことも報じられている。
自身、旧満州からの引き上げ経験があり、「祖国を感じたことを思い出し、琴線に触れ」て、今回の取引に応じたなどという言い分だけ素直に受け取れば、実に型破りな義侠心ある好人物とも思えてしまうが、本紙既報のように、“危ない企業”の監査役までやっていたこと一つ取っても、言葉どおりには受け取れない。
まず、 緒方氏が広島高検検事長を最後に退官(97年6月)後、天下った主な企業を上げておこう。
太陽生命保険、東洋信託銀行、神戸製鋼、三菱UFJ信託銀行、新日鉱ホールディングス(いずれも当時の社名。非常勤を含む監査役)といった具合。
もっとも、実務経験に乏しい緒方氏がその企業の監査業務を実際にこなせるわけがなく、それでもかなりの報酬をもらっていたと思われる(別記事参考のこと)。
その一方で政府委員(同)も務めていた。
総理府の青少年問題審議会委員、文部省の保健体育審議会委員、中央教育審議会のスポーツ振興投票特別委員会(サッカーくじなどについて)の委員長。
さらに石原慎太郎都知事の4男が「オウムの幹部だった」との怪文書を撒いた自民都連幹部を訴えた名誉毀損訴訟で、4男の代理人を勤めて話題になったことも。
だが、これらはいわば表の顔で、ある事情通はこう証言する。
「彼はあるダーティーな政商の顧問弁護士をやっていた。その人物は親が向こうの人で、その関係から紹介されたと聞いている」

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