ここに来て、わが国を代表するコンピュータメーカー元役員につき、良からぬ噂が業界関係者の間から出ている。万一、事実なら、特別背任などに抵触しかねない内容だ。
事の発端は、このコンピュータメーカーの子会社を、元役員が社長に天下った会社(冒頭写真=本社入居ビル)が買収したこと。その後、業績が良ければ何の問題もなかったが、赤字経営に。そんなわけで、実はそもそも買収に値するような企業ではなかったが、元役員という縁から、古巣のお荷物子会社を天下り企業に押し付け、裏で“謝礼”を元役員は受け取り、早々に天下り会社を去り、現在、悠々自適の生活を送っているというのだ。
事実とすればとんでもない話。だが、リーマン・ショックや東日本大震災もあり、どの業界もこの1年余りは業績は絶好調からはほど遠い。買収した子会社もその例外でなかっただけのことで、元役員を快く思わない者がデマを流しているだけとの見方もないではない。