アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

ファミリー企業の訴訟で浮かび上がった、腐敗極まる旧郵政利権の実態(第3回)

 連載第1回では郵政ファミリー企業への天下りで高額報酬を得ている事実、第2回では、それでいて天下りファミリー企業が暴力団へ利益供与を行っても放置しているデタラメさを具体的に見た。  こうした事実は、「弘信観光」という郵政ファミリー傘下企業が“反乱”を起こし、訴訟になったためであることは、第1回目で述べたが、同訴訟で浮かび上がって来た郵政利権のデタラメさはまだまだ他にもある。  訴訟の主な争点として、他にも上がっている具体的な案件は、連載2回目で取り上げた「反訴状」より抜粋すると、以下の通り。 (写真=訴訟の未払い賃料の対象になっている旧郵政互助会が所有していた3ホテルの一つ、「新潟シティホテル」) (1)ホテルを開業する場合、数年分の営業資金を確保するのが常識なのに、旧郵政互助会は弘信観光に対して何の援助をしなかった。そのため、弘信観光は初年度約3億円の赤字を出した。 (2)今回訴訟(ホテル賃料請求事件)で原告・旧郵政互助会は、弘信観光は未払い賃料を払うことに合意していたとしてその証拠(「協定書」)を提出しているが、その合意はホテルと共に弘信観光も買ってもらうことが条件だった。 (3)ホテルなどの買取を検討していたK社(連載2回目に詳報)は、3ホテル購入の手付け金として弘信観光に1億9000万円を支払った(預かり金)が、旧郵政互助会はそのすべてを没収した。 (4)結局、3ホテルはヘラクレス上場「ダヴィンチ・アドバイザー」側が買収したが、旧郵政互助会は弘信観光を除外して売却交渉を進め、その買収交渉は極めて不透明。 (5)ダヴィンチに対しては、本訴訟の未払い賃料債権につき、わずか100万円で譲渡している。 (6)新潟のホテルは開業当初から雨漏りがする部屋(6室)があり、その損害額は約3160万円になる。  以上のように、要するに、旧郵政互助会は郵政利権(郵政幹部の天下り先など)の総本山として存在しているため、傘下ファミリー企業に対してまともな指導・監督などは行っていなかった。その結果、弘信観光はホテル事業を自己努力でまともに行うことができず、そのツケをいまごろになって押しつけられてもお門違いもいいところというの弘信観光側の言い分だ。  日本郵政公社が発足し、民営化に向けて関連法人の整理・見直しが表明されており、そのなかで旧郵政互助会は最大の利権法人で、同法人を解体できるかどうかが最大の争点になりそうだ。  こうしたなか、この旧郵政互助会と訴訟になっている弘信観光側は、訴訟で出ているのは郵政利権の氷山の一角で、内部資料に基づき、国会等でその利権の全貌を公開する用意もあるとし、すでに関連議員等と接触しているとも聞く。  裁判の行方と共に、その同行が注目され、今後も本紙では適時、追加情報を報じていくつもりだ。 (写真=3ホテルの一つ、「ニュー鳥取ホテル」) …

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