インターネット上の「エクシングワールド」という仮想空間への投資話で全国約2万6000名から約100億円を集めていた「ビスインターナショナル」(さいたま市)を巡る事件で、埼玉県警は6月14日、ビス社と取引していた「フレパー・ネットワークス」(東京都港区)というIT企業の社長を務める宮之内誠人容疑者(53)と社員の計3名を逮捕した。(冒頭左写真は「毎日」6月15日記事。右は宮之内容疑者)
本紙は以前から、宮之内容疑者の逮捕は間違いないと指摘していたが、その通りとなった。
容疑は、金融商品取引法違反。仮想空間関連のファンドへの出資を募ったが、それが無登録だったからだ。
もっとも、当局が宮之内容疑者を逮捕した真相は、ビズ社が全国から集めた約100億円の内20数億円を開発費名目でフレパー社は得ており、実際にはほとんど何の開発もしてなかったから。しかも、本紙でも既報のように、この宮之内容疑者こそが首謀者で、しかもほとんど事業実態がないことから、当局はより罪が重い詐欺罪も視野に入れていまも捜査を続けている。
だが、当局が本当のワルだとして狙っているのはこの宮之内容疑者だけではない。むろん、ビス社の社長である石原茂男氏も逮捕は確実と見られる。だが、石原氏以外にも黒幕といってもいい人物が他に2名いる。そして、その2名は過去、石原氏が関わっていたマルチ商法において上位階層に位置していたマルチ・ジャンキーだった。