とんでもない情報が飛び込んで来た。
わが国最大の化粧品メーカー「資生堂」(4911。東証1部。本社・東京都中央区。下写真)の前田新造・代表取締役取会長(冒頭左写真。66)が、現代表取締役社長・末川久幸氏(同右。53)を追放し、自分が代表取締役社長に復帰すべく画策しているという。
本紙が得た情報を総合すると、来週明けの3月11日(月)午前中、指名諮問委員会を開催。その席で前田氏は、末川氏について、(1)リーダーシップの欠如、(2)労使関係不適切、(3)個人的な問題、この3つの理由を挙げて辞任を迫るーー。
すでに一部幹部への根回しは済んでおり、前田氏は委員会で過半数以上の賛成を得られると確信しているという。
資生堂といえば、ピーク時に比べれば売上高は1000億円近くも落ち、業績はパッとしないのは事実。だが、この少子・デフレ下では他の企業も同様。こうしたなか、末川氏は社長室の見えるところに金色に輝くナタを飾り、「改革の大ナタ」を振るおうとしていると、社長に就任して2年未満(前田氏の社長就任期間は約6年)であり、まだお手並み拝見との見方もある。
ところが、さらには前田氏、「末川社長を指名したのは私で、彼の能力が欠けていたことに対してすべて責任は私にあるものの、他の役員もいろいろ問題を抱えており、私以外に適任者はいない」として、その委員会で自らの社長復帰を宣言。午後には、その記者会見を行う計画というのだ。