本紙でも4月14日既報のように、携帯電話向け事業とコンテンツ主軸のジャスダック上場「fonfun」(東京都杉並区)において、前社長の三浦浩之氏(冒頭写真)らが約6億7000万円もの会社資金に関わる不正行為が発覚。そのため、去る6月28日に開催された同社株主総会では、三浦前社長はむろん、全取締役全監査役が入れ替わり、また財務報告に拘わる内部統制に重大な欠陥があったとして再発防止に万全を期すとした。
だが、同社の内部事情に詳しい関係者によれば、それは外向きのことに過ぎないという。
確かに、これは事件案件であり、三浦前社長と、同じく不正への関与がハッキリしている前取締役2名を含む計3名に対しては、民事・刑事両方で責任を取ってもらわないと株主に対してもかっこうがつかないと思うのだが、同社IRのどこを見ても未だ提訴、告訴したとの報告がない。
「新たに社長に就任した林和之さん(前執行役員)は民事はやるといっているが、刑事はやらないといっている。まったく、不可解としかいいようがない」(前出・関係者)
だが、実はそれにはこんな事情があるのだという。