アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(379)安倍首相とも接点――反社疑惑の大物が食い込んでいた2つの大手上場企業

 裏は広域暴力団、表は実業界、政界や検察の大物まで太いパイプを持ち、近年では大手不動産会社の陰のオーナーともいわれ、土地取引で相当の資産を築いたと思われるK氏なる人物がおり、本紙もそれなりにウォッチし続けていた。
何を隠そう、安倍晋三首相とも、北海道の霊園を通じて接点があり、記事にしたこともあった。
そのK氏と広域暴力団との関係が明らかになったのは92年11月のこと。山梨県のゴルフ場隣接地を巡り、国土法違反容疑で指定暴力団・山口組系「後藤組」(当時)幹部らと共に逮捕されたのだった(冒頭写真=左・「朝日」92年11月4日。右・「読売」同記事)。ちなみに、殺人事件との関係が指摘され、カンボジアにずっと“避難”しているとされる後藤忠政元組長はすでに同国の国籍を取得している模様だ。
話を戻し、その反社疑惑もある大物K氏、しかしその大手不動産会社が上場廃止になると共に動向がパッタリ聞こえて来なくなっていた。一説では、名前を代え宗教の世界に行ったとの情報も出ていた。
その大手不動産会社とは、東証1部に上場していた「アーバンコーポレイション」(本社・広島市)。08年9月上場廃止だから、すでにそれから約4年半経つ。
だが、K氏は決して活動を止めたわけではなかった。宗教の世界に行ったのではなく、宗教法人を隠れ蓑にしていたので動きが見えにくくなっていただけのようなのだ。
そしてここに来て、一部怪文書も流れ、アーバンなどと違い、歴史も格もずっとある、誰もが知る2つの大手上場企業に食い込んでいると指摘されているのだ。

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