アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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県警に内通者? 被告本人も電話――弘道会「風俗王」警部脅迫電話事件第2回公判(5回分の電話内容など詳細)

 わが国で最大勢力を誇る暴力団・山口組のなかにあって、最大勢力の「弘道会」(本部・名古屋市)の有力資金源ではないかと見て、その裏づけ捜査をやっていたところ、地元・名古屋に本拠地を置く風俗店グループ、通称「ブルーグループ」の実質的経営者であるその佐藤義徳被告(55)の指示により脅迫電話を掛けられたとする前代未聞といってもいいこの事件、本紙ではウォッチしているが、去る4月23日、名古屋地裁において第2回公判(裁判長は前田巌氏に交代)があり、被害者とされるK警部本人の証人尋問があった。
報告が遅くなったが、まずは、K警部が証言したその5回分の脅迫電話の内容を紹介する。
午後2時からあり、約3時間半を要した。
第1回公判に続き、傍聴者には身体検査、金属探知による荷物チェックもあり、“戒厳令”の様相だった。
なお、佐藤被告は未だ保釈になっておらず、複数の刑事に連れられて入廷。髪を切ってさっぱりした風情だった。
まず、検察による尋問が行われたが、それによれば、K警部への脅迫電話は10年7月16日から8月10日にかけ、計5回に及んだという。
 その内容も興味深いが、この会話のなかや、後述する佐藤被告自身が直にK警部に電話していた内容からも、県警内部に佐藤被告側に通じた者がいたとしか思えず、さすがに驚きだ。また、7月16日の出勤前、妻が自宅周辺で不審な男を見たとの証言もあった。
さらに佐藤被告から借金をしていたことがある元警部からも電話があったとして、その内容も明かされた。
なお、K警部は着信画面を撮影して着信の証拠として残していたが、機能がないとしてその音声は録音されていない。そのため、佐藤被告側は物的証拠もないし、そもそも電話指示をしてないと否認している。
以下の発言は傍聴時、大意をメモしたものであることを断っておく。

<1回目>
10年7月16日午後1時ごろ。携帯に非通知着信。
相手の発言「木瀬親方調べましたよね?」「木瀬親方のチャートもっているですけどね」「3、2、9という数字が好きなんだ?」「あなたをつぶしてやる」。
(K警部の説明)
声のトーンが高く、若い男の印象を得た。声が小さかった。着信の証拠として「着信画面」を撮影した。自分の携帯はソフトバンクのもので、9年11月から使用している。

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