兜町関係者の間で、「1日に3社も上場廃止が決まるなんてさすがにめずらしいよね」との声が出ている。
正確にいうと、まだ3社とも上場廃止が確定したわけではない。ただし、上場廃止に抵触し得る重大事が起きたり、上場廃止猶予期間切れがいよいよ迫って来たが上場廃止回避条件を満たせないなど、遠からず上場廃止が濃厚になったということだ。
6月11?12日にかけてのことだ。
その1社は3PL事業の「ワールド・ロジ」(大阪市北区。9378。JQ)。60億円近い巨額債務超過に陥り、上場廃止猶予期間切れが迫っていたことから、同社は事業再生ADR手続きを申請。結果、債務総額の10%以上の債務免除を得られ、かつ時価総額が5億円以上なら上場維持できるからだ。ところが、6月11日開催の10%以上の債務免除を金融機関に求める話し合いの会議で、それが不可能との認識に至ったという。そのため、約6億円の増資引受を予定していたがそれも中止になった。
(冒頭写真=ワールド・ロジの株価チャート)