この5月9日から21日にかけ、警視庁は指定暴力団・山口組系の幹部ら計4名を逮捕、1人を指名手配していた。そのなかには直系ではないものの、有力直系組織の2次、3次団体組長が複数含まれ、かなり名の知られた者もいた。容疑は暴力行為等処罰法違反(冒頭写真=告訴状が出されていた署)。
同容疑では、6月5日、山口組直系「英組」(大阪市西淀川区)の英五郎組長が大阪府警に逮捕されている。
組のネット掲示板に「半グレが大きな顔をして歩く困った世の中。城下町だけでも許してはならない」などと書き込み、組員2名が組事務所近くの路上でたむろしていた若者の排除を指示したためとされる。
この程度であるのに対し、警視庁が今回逮捕した案件は、直接の容疑こそ同じだが、その背後には本紙で過去、何度か報じている不動産資産運用会社「レーサム」(8890。JQ。東京都千代田区)の田中剛社長(横写真)が半グレT氏(29)に脅され、1億円支払うべく、その仲介を暴力団に頼んだところ、そのカネを持ち逃げされたという重大別件があった。
だが、いま現在も警視庁はまったく広報していないし、大手マスコミの一部は逮捕事実を掴んでいるものの、一切報じない。
これは、いったい、どういうことなのか?
(*本紙が一度5月15日に報じながら、諸事情から一時的に伏せていた記事につき、その後の情報も加味し、より詳細を報じるものです)