本紙はこの4月22日の連載「宝田陽平の兜町アンダーワールド(54)」のなかで、ヘラクレス上場の不動産投資ファンド大手「ダヴィンチ・アドバイザーズ」(東京都中央区)の疑惑も取り上げている。
同社はこの3月13日、金融庁より子会社が業務停止命令3カ月の行政処分を受けていると発表した。ダヴィンチ社は不動産ファンドを運用しているが、同ファンドが購入した不動産を子会社(投資法人)が高値で買った疑惑が出てのことだ(写真チャート図=「日経」(07年2月15日記事より)。
これと基本的に同じと思われるダヴィンチ社側益出しの具体的案件が見つかったので、以下、報告する。
旧・郵政互助会(2005年10月より郵政福祉)と関連会社との民事訴訟のなかで明らかになったもの。この訴訟自体、郵政利権のデタラメな実態がよくわかるので近く詳細を報告したい。
ダヴィンチ社の100%子会社「ダヴィンチ・セレクト」は、旧・郵政互助会が保有していた3つのホテル(ただし、新潟のホテルの土地の一部は他人名義)を05年6月に購入した。「博多シティホテル」(福岡県福岡市。上写真)、「新潟シティホテル」(新潟県新潟市)、「ニュー鳥取ホテル」(鳥取県鳥取市)。