アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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防衛省A級競争入札業者「山田洋行」の“内紛”(3)――退社した元幹部へ退職金返還請求訴訟まで起こしていた現経営陣

 本紙既報のように、内紛を機に、数々の怪しげな動きや疑問点などが浮上している防衛省A級入札業者「山田洋行」(本社・東京都港区)――現経営陣が、同社を去った者たちが設立、活動しているライバル会社や社員に、損害賠償請求、退職金不払いなどを行い、揺さぶりをかけていることはお伝えした。 今回報じるのは、さらにこの4月2日、すでに退職金を支払っていた元幹部2名に対し、退職金返還請求訴訟まで起こしていた件。  金額は訴状(写真)のように、A氏に対しては約1056万円、B氏に対しては約1600万円。提訴日は共にこの4月2日。東京地裁に対してだ。  それにしても、一度支払ったものを、いまさらいかなる理由で返還請求を正当化しようというのだろうか。  訴状によれば、言い分はこういうことだ。  A氏に対しては、山田洋行の取引先である米へール・ハミルトン社に接触し、山田洋行の潜水艦脱出装置向けバルブを扱う全営業社員がライバル会社で働いていると虚偽の事実を告知し、ハミルトン社との取引を奪取し、ライバル会社に仕事を移行させようとしたという。  一方、B氏に対しては、米テトラコア社に接触し、携帯型の生物剤探知機について、同じくその仕事を移行させようとしたという。  さらに2名とも、ライバル会社代表の宮崎元伸氏と共謀し、他の従業員の引抜を行ったという。  そしてこれら行為は辞めた会社に不利益をもたらすわけで、こうした行為を禁止している就業規則違反に当たり、それに該当する場合、退職金を変換させることは、退職金の功労報償的性格から見て当然で、経営者の権利の濫用には当たらないと主張している。  なお、A氏の方の口頭弁論期日は5月11日午後1時10分からで632号法廷、B氏の方は5月18日午後1時10分から710号法廷とのことだ。…

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