アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

代表が広域暴力団元組長だった会員制サイト「ゆびとま」約360万名の個人情報は本当に大丈夫か?

「ゆびとま」(本社・長崎市。右写真はロゴマーク)は2月21日、取締役会を開き、役員を刷新すると共に、元愛媛県警本部長の魚谷増男氏(左写真)を新設のコンプライアンス委員長に招いた。  本紙でも既報のように、上場廃止になった「アドテックス」(破産)の元役員だった下村好男容疑者が2月20日に詐欺再生容疑で逮捕されたが、同容疑者は「ゆびとま」代表も務めていたからだ。  法人名と同様の「ゆびとま」は、同社がインターネット上で運営する「この指とまれ!」というサイトの愛称。  この「ゆびとま」は、日本全国の大学、短大、専門学校、高校、中学校、小学校など国内・外(統廃合により現存しない学校まで含む)まで実に約6万校を網羅、卒業校に登録すると、所在不明だった同窓生、同級生、恩師等と連絡が取れるという優れた会員制コミュニティサイト。有力ライバルはおらず、すでに会員登録数は約360万名にも及ぶ。  同社はHPの「お知らせ」で、個人情報の漏洩や悪用の恐れの事実は一切ないと言い切る。  だが、暴力団にとっても個人情報はシノギをする上で重大な武器となるわけで、そこと縁のある下村容疑者が同社トップにいたのだ。実際、警視庁捜査員もそういう観点から懸念の声を、個人的には昨年夏から漏らしていた。  しかも選挙や後援会活動など、個人情報がやはりひじょうに武器になり得る政治の世界で、自民党前・現幹事長という重責にある武部勤氏(横写真は下村容疑者とのツー・ショット)、中川秀直幹事長とも懇意だったのだ。  こうした個人情報の取り扱いについて詳しいある関係者は、「ゆびとま」の情報は個人情報のなかでも一級のものだというのだ。 「まず、会員になるには自分で登録しなければならず、また、同級生等とコンタクトを取りたいという動機等を考えれば、ある一定のレベル以上の階層の方が多いと推定できます。つまり、暴力団側からすれば美味しいエサの階層です。しかも趣味や嗜好の情報も含まれているので、営業をかける際に個人を絞り込め、他の名簿以上に利用価値が高い」  だが、「ゆびとま」の名簿は一級という理由は別のところ、「同窓会」の名簿である点にあるという。 「独自情報としてではなく、リンケージして使うことで格段に重要な情報になり得るわけです。  例えば、ある人物の背後を調べたいとします。すると、この人と大学時代、高校時代、小学校時代等に同じ学校に在籍した同年代の者をこの名簿からはすぐ探り出せるんですよ。その者に接触すれば、特定の人物の過去から現在までの情報が断片的に得られる。それを総合すると、重要な事実や情報にたどりつく契機にもなり得ます」  そして、こう警告するのだ。 「もし、マフィアとの関係がある程度ハッキリしたら、米国のFBI等はサイトの封鎖命令を出すと思いますよ。米国なら議会でも早速取り上げられて大騒ぎになるでしょう」  わが国でも昨今、大企業の個人情報漏洩は必ずというほど新聞に載る。もちろん、条件が違うとはいえ、今回の「ゆびとま」の件、まったくというほど警告するような記事が出ないのは不思議だというのだが……。…

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