本紙がこの疑惑を取り上げるのは、前回に続き、第3回目になる。
小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」が、4億円以上の資金を投じて「秘書独身寮」を建てていたが(一棟は建設中=下写真)、購入した土地は4分の3近い有効利用地が余っており、また小沢氏の名義になっているこどなどから、公的政治資金で私的な土地取得を行っているのではないか、というもの。
冒頭に掲げたのは、その陸山会の05年度の「政治資金収支報告書」の一部。
このように、同年度、「陸山会」には計3億906万円の寄付があったわけだが、その内、1億3000万円(黄色囲み部分)は小沢氏が代表を務める民主党岩手県第4総支部からのものであることがわかる。
周知のように、政治献金を制限する代わりに、現在、年間300億円以上もの政党交付金が、我々の税金のなかから各政党に支払われている。その民主党配布分の一部が、小沢氏が代表を務める、自分の選挙区の「岩手県第4総支部」他、実質、支部代表への個人献金として流れている。
したがって、小沢氏は自分を支援してくれる企業や個人からの献金を何に使おうが勝手という言い分は通用しない。また、こういうカラクリだからこそ、政治資金管理団体の資金の使途もより厳密さ、公益性が求められるわけだ。
ところが、同報告書の他のページを見ていて驚いた。
以下に掲げるが、「陸山会」は今回疑惑が出ている世田谷区深沢6丁目(実際は8丁目。ネット上の報告書は未だ訂正されていない)の土地以外にも、何と12もの不動産を購入しているのだ。