アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

特別寄稿 内部文書入手! 三位一体のパチンコ業界(4)

文・伊藤直樹 おそらくマスコミ初であろう複数の内部文書を連載3回までに公開して来たが、この連載4回から3回に渡り、業界幹部2名が実名で登場し、“3点方式”について核心に触れたインタビューを紹介する。 ●『埼玉県遊技業協同組合』直撃 2点方式に変わっていた埼玉県。3点方式は「共謀共同正犯」と警察OB幹部が証言! 取材先は5件。 景品納入業者の『(有)関根商会』が所属している『埼玉県遊技場景品卸商業組合』。景品買取業者の『?丸十商店』が所属している『埼玉県遊技場景品流通商業組合』。買取業を譲渡される予定だった地域の『狭山・入間遊技業組合』。埼玉県のホール業者の組合である『埼玉県遊技業協同組合』。最終的に承認・認定を行うと「営業譲渡契約書」で名前の出ていた『彩の国安全・安心事業協会』。 ところが、どこも担当者は不在。会長、理事長、組合長は「専従ではないため、常勤していない」というのが、その理由だ。 そんな中、景品買取業者の『?丸十商店』が所属している『埼玉県遊技場景品流通商業組合』の事務局をしている県警OBの矢野勝利氏(『彩の国安全・安心事業協会』の事務局と同じ人)が、電話で答えた。 こちらが、「『ウインザージャパン?』の件ですが」というと、質問項目も聞かずに、「業者さんが単独でやっている問題なので、協会は関知しておりません」と、前回と同じ返答で、電話を切ろうとする。そこで、「三店方式についてなんですが」と食い下がると、「3店方式は使われておりません。前回か前々回の『県遊協』(『埼玉県遊技業協同組合』のこと)の理事会で撤廃すると決定しました。2店方式になっています。県遊協とは別組織になったので……」(前出・矢野勝利)というではないか! え、えっ! 2点方式って……。 問い質そうとしたら、ガチャンと切られてしまった。 今、確かに2…方式っていったよなぁ……それって、違法なんじゃないですか? そして、取材依頼書をFAXしておいた中から、『埼玉県遊技業協同組合』の専務理事である県警OBの南雲孝氏が「これは、取材に応えないわけいかないでしょう」と、正々堂々と取材に応じてくれた。その姿勢に感謝しつつ、日時を決め、取材に向かった。 (写真は換金用の特殊景品) 『埼玉県遊技業共同組合』『埼玉県遊技業防犯協力会』の専務理事の南雲孝氏と同じく調査役の安元一氏の2人が対応した。 ――『狭山・入間遊技業組合』というのは、狭山・入間地域を統括する組合と考えていいんですか? 南雲「これらの組合は、正確には任意団体ですよ。中小企業協同組合に基づく組合ではありませんよね。『狭山・入間?』っていうのは。ホール経営者の集まりの団体ではありますけど、中小企業協同組合法に基づく、ちゃんとした法人組織として登記されているのは、ここの『埼玉県遊技業協同組合』だけなんですよね。 その下に30いくつの地区組合ってありますけど、だいたい警察署単位になるのかなぁ。許可営業だから。それ全て、その地区の人たちの集まりの任意団体ですよ。だから、同じようなものが、狭山・入間だけではなく、所沢、川越、浦和……と、所轄地域ごとにあります。 ただ、任意団体から代表として出てきた人たちが、ここの理事を構成していることは間違いないです」 ――その、埼玉県遊技業協同組合の上に、『彩の国 安全・安心事業協会』があると考えればよろしいんですか? 南雲「上かどうか、それは私どもとは関係ない団体ですから。第三者機関ですから。まったく関係ないということはないですけど、第三者的な位置づけになっているのかなぁ。正確には、今年の6月頃、向こうも組織改正しているわけですよ。今までは『遊技業協同組合』も、組合としては、そこには参画してなかったんですけど、もうひとつの『防犯協力会』という任意団体があるんですよ。けっこう犯罪に関わる事件が多いものですから、遊技業に関わる犯罪を防止しようという団体を、もうひとつ、法人組織としてではなく、任意団体としてもっていますから。その団体として、向こうに協賛団体として加入していたんですけど、それを今年の6月頃に変えたんじゃないですかねぇ。定款も全部変えて。改正して、ウチはそこから完全に抜けたんです。今まで、理事さんを何人か出していたんですけど。 要するに、あそこは、買い取りに関わることがありますから。遊技業そのものは法律上、買い取りに関わっちゃいけないことになってますから。だから、できるだけ、買い取りに関わる団体には関わらないと。いうことで、撤退させてもらったんです。ですから、今はもう、正確には今年の6月ぐらいから全く関係のない団体になってます。その団体(安全・安心事業協会)はありますよ。流通組合を中心にして作ったみたいですよ今度」 ――要するに、『卸商業組合』『流通商業組合』『安全・安心事業協会』が同じグループで、『入間・狭山遊技業組合』と『埼玉県遊技業協同組合』が同じグループだと考えればいいんですね。それで、この2つの組合は別物であると。 それでですね、『安全・安心事業協会』は何をするところかは、こちらではご存じないんですか? 南雲「今までは、たぶん遊技業に関わる景品(商品)を卸す。納入する組合が『卸組合』ですよね。それで、お客さんが持って店から出たものを買い取る組合が『流通組合』でしょ。そういう業者を認定する団体だったんですよ。 正確にはよく分からないんで、向こうに行って聞いてもらいたいんですけれども、流通業者と買い取り業者を認定していたんですね。あなたが、埼玉県内の遊技業者とお付き合いすることはいいでしょう。暴力団ではないでしょう。ということを、向こうで認定していたんです。第三者機関で。 それと、若干のオカネを出し合って、社会貢献ということで、いろいろな団体に寄付活動みたいな形で、日赤とか保護更生団体とか……そういうところに寄付をしていた。社会貢献をやっていたという団体だと思いますよ。正確には、向こうで聞いてもらってほしいんですけど」 ――正確には、今年の6月以前までは、そうだったということでよろしいんですよね。 南雲「うん。そうそう。今は親密じゃないね。今までは親密だったのかもしれないですけど」 安元「遊技業者っていうのは、買い取り、グレーゾーンのことに関与しちゃいけないんですよ。法律で禁止されているんですよ」 ――でも、禁止されているのは、一応、表向きにはですよね。 南雲「だから、埼玉県遊技業は切り分けしたわけです」 ――でも、キッチリすると換金はできなくなりますよねぇ。 安元「そんなことないですよ。警察庁の見解があるじゃないですか。遊技業者がやっちゃいけない」 ――だから、そこがグレーゾーンなんじゃないですか。 南雲「国会議員に対して回答してるじゃない。その通りですよ。だから、第三者、まさに『丸十商店』なんていうのは、全くのホール経営者じゃないじゃない。資金的にも、法人的にも。全く、遊技場を経営している人とは違う会社でしょ。そうだとすれば、それは第三者ですよ。その人がお客が取った商品を、パチンコやる。メダルをとる。それと商品をカウンターで換えて、持ってでる。それを第三者が買い取っちゃいけないという法律がないから。第三者が買い取っている分には、違法ではないと警察が言ったわけでしょ。 ただし、そういうふうに見えるけど、よくよく見たら、ホール業者が関わっているじゃないかと。例えば、資金が出ている。女房に会社やらしてる。パチンコ屋の従業員が来て手伝っているとかね。それはちょっとダメでしょうと。警察庁は、そういう場合は取り締まりの対象になりますよと、そういう感じの内容の見解を示してますよね。 とすれば、我々ホール業者の組合は、そこはキチッと、いままで警察庁はハッキリ言ってくれなかったわけでしょ。ハッキリとペーパーで出したわけでしょ。これから、どうなるかわからないけど。 少なくとも、3年ぐらい前に、国会議員の質問に対して、そういう風に回答を出したわけですから。だとしたら、我々はキチンとそれに則したようにしなければならないから、向こうとはもう、袂を分かって、あまり、一緒にならないようにしましょうと。 それで、引き上げてきたんだから。そっちはそっちでやる分には構わない。我々はお客さんに商品を渡すだけ。 そのお客さんが持って出たのを、あなたのとこの『丸十』さんが買おうと、他の商店が買おうと、ホールは関わりないことですから」 ――向こうの組合の矢野さんという方にお電話差し上げたときに、『3店方式は使われておりません。前回か前々回の県遊協の理事会で撤廃が決定した。2店方式になっている』というんですが。 南雲「2店方式かどうかはわかりません。第3者が買い取ることは違法じゃないと言ってるから、第3者が買い取ってる限りは、警察は取り締まらないんだから。いずれにしろホールが関わることじゃないだよ、買い取りは。2店だろうが、3店だろうが、4店だろうが構わない。 私が、2年半前にここに来た時、県遊協自体が3店方式っていうのを作ってたんですよ。埼玉県遊技業協同組合の3店方式だったの。遊技業の組合が中心になって、卸組合と流通組合が共同して3店方式を作ってたの。 ということは、買い取るのは第三者だよね。納入する人も第三者ではあるけれども、これは刑法で言ったら共同共謀正犯じゃないか。そうでしょ? やっちゃいけないホール経営者の組合が、自分たちで買い取りシステムを作ることは自己矛盾じゃないか。だから、止めましょうといって、理事会で止める決議をしてもらったんです。17年の1月28日の理事会で『埼玉県遊技業協同組合』の3店方式というのは廃止しました。 たぶん、『安・安協会』を中心とした3店方式というのを組み立てたと思うんです。むこうが中心になって。その後、もっと詰めていったら、3店方式自体、むこうはやってても構わないけど、我々はホール経営者は、お客さんに渡すだけにしましょうと。その後のことは関与しないようにしましょうということにしたわけです。1年間議論を続けてきて、この3月にそういうことを決めたんです」 安元「どういうふうに見たって、スキームとしては買い取りは現存してあるわけだし、当然、商品ですから納入業者っていうのがいるわけですよ。そして、今度はホールの営業者は営業者としてやっているわけですから、それは、どう見たって最低は3店なんですよ。ただそれをどう結びつけた形にしてやってるかどうかなんですよ。 3店が2店になるっていうことはありっこないんですよ。買い場がなくなっちゃうわけじゃないんですから。そうでしょう。だから、そういった位置づけでみれば、3店はどんなこと見たって3店なんですよ」(続く)…

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