アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

特別寄稿「騙されるな! 債務整理ビジネスの悪質な手口」(連載第8回)

ジャーナリスト・北健一 1965年生/専門は金融や司法/最近の記事「ディックやアイフルが展開する『おまとめローン』への違法疑惑」(『ZAITEN』07年2月号)/同書籍『アメリカの日本改造計画』(イースト・プレス。共著。北は「下流社会を狙う『グレーゾーン金利』との戦い」を執筆)。   豊島民商・ひまわり道場は中抜き詐欺や非弁(弁護士法違反)の疑惑に揺れている。 前回の連載で今瞭美弁護士も指摘しているように、ここで膿を出し切らなければ、民商運動全体の信頼をも揺るがしかねない。その意味でも、昨年12月に「不正をただす」旨の見解を出した上部団体・全国商工団体連合会(全商連)のリーダーシップが注目される。 「全商連では、中抜きはまずかったし豊島民商の運営には問題があったという見方を固めましたが、自分たちが火の粉をかぶりたくないという思惑からか未だに責任者を処分できず、解決が長引いています」(古参の民商会員) 全商連の弱腰を見透かしたかのように、長谷川清会長(写真)が動いた。豊島民商関係者が明かす。 「長谷川さんや菅原悦子事務局長は未だに反省もせず、1月21日には東池袋のホテルで、多数の来賓を招いて『豊島民商・大新年会』を開きます。友好団体を巻き込んで、延命を図ろうとしているのではないか」 友好団体を巻き込んだ動きは、昨年末にもあった。  昨年12月9日、豊島民商の直接の上部団体・東京都商工団体連合会(東商連、副会長は長谷川清氏)が主催して、金融シンポジウムが開かれた。テーマは「高金利被害をなくすために、公的金融制度の改善を!」といういたってまじめなものだったが、何とシンポジストの一人は、一連の疑惑に関わっている櫻井俊一氏だった。 その櫻井氏が、ひまわり道場相談員あてに出した文書「今後の『ひまわり道場』」(2005年11月11日付)には、こうある。 「櫻井は、発足から6年4ヶ月間『ひまわり道場』の道場長・相談役・相談員総責任者を続けてきました。しかし、今回一部の相談員の連名文より民商問題として、大きく民商運動を妨げた行動に対して責任をとって、相談員総責任者を辞任すべきと考えました。今後は、M氏が相談員総責任者として『ひまわり道場』を推進していきます」。 つまり、櫻井氏は「民商運動を妨げた」混乱の責任を取る形でひまわり道場総責任者を辞任したのだが、そのほとぼりも冷めぬうちに、彼を中心にシンポを開くというのである。 「当初の予定では、シンポジストとして櫻井氏と、クレジット・サラ金問題に取り組む有名弁護士が並ぶはずでした。国会議員秘書らも招待されていました」(豊島民商関係者) ひまわり道場疑惑が社会問題化しつつあるなかでの、渦中の人物を中心とするシンポーーこれでは、弁護士や国会議員の権威を使った疑惑もみ消し工作とみられても仕方あるまい。 では、弁護士や国会議員側はどう考えていたのか。実は彼らは、櫻井氏がシンポジストだとはまったく聞かされていなかった。シンポに誘われたある関係者は「東商連側から、『ひまわりとは一線を画した』と聞いたのですが……」と首を傾げる。 また、豊島民商関係者から「先生は櫻井氏と並ぶのですか?」と聞かされて仰天した弁護士が、「桜井さんと同席できません。シンポジストを交代しなければ、私が降ります」と申し入れたところ、東商連から「シンポは延期になった」と連絡があった、という。 しかしそれも結果的にはウソで、「金融シンポジウム」は開催されている。弁護士も国会議員秘書も参加を断るなか、櫻井氏が持論を展開したのだ。 金融シンポについて、記者が東商連に取材を申し入れたところ、「あなたの参加は認めない。会場に来ると妨害になる」とけんもほろろ。一方、全商連は「あれは東商連がやっていることで、われわれに言われても困る」(幹部)と、距離をおいた回答だった。 東商連三役会は昨年四月、豊島民商三役会と連名で「豊島民商とひまわり道場に関する『文書』送付問題について」と題する文書を第3回理事会・資料として作成、そこで次のように主張している。 「豊島民商・ひまわり道場の活動に関わって、昨年末に東商連役員に、今年2月には全商連の役員とさらにはマスコミ関係者などにも『文書』が無原則に配布されました。不団結を拡大し、反民商攻撃にも材料を提供するこうした行為は許されるものではありません」。 副会長らを一方的に除名し、事務局員を解雇した責任者らが、それに抗議した当事者を「不団結」となじるのは、どこか逆立ちした理屈ではないか。 昨年の金融シンポジウムについて、民商元幹部が嘆く。 「話があべこべだよ。櫻井を降ろして、弁護士さんたちに来てもらうのが本当じゃないか。東商連は何をやっているのか?」。 さて、1月21日の「大新年会」には、いったいどんな来賓が来て、どんな祝辞を述べるのだろうか。 (写真は豊島民商の相談風景=豊島民商HPより)…

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