アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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破綻した「近未来通信」の犯罪(5回=最終回)ーー投資希望者向け「講演」録音テープの内容

「近未来通信」は投資を検討する者のため、この間、数多く同社主催の「講演」を行っていた。本紙はその講演を録音したテープを入手したので、その核心部分を紹介しよう。 入手したテープは2005年11月12日(土)午後1時より、東京シティーエアターミナル2階VIPルーム(中央区日本橋箱崎町42?1)で行った際のものだ。 約100?の広さの会場には20名ほどが参加。受講者を取り囲むように「日経」などの広告を掲載したパネルが並べられライト・アップされている。巨人の宮本元投手の等身大パネル、大地真央も……。 一方、講演者の前の長テーブルには近未来通信のオリジナルとされるIP電話、電話アダプター、テレビ電話、カード、携帯アダプターが陳列されている。そこには白い布で覆われたものもあり、講演中に公開されたそれは新型と称するテレビ電話だった(以下に主な商品のパンフを掲載)。 会場の後ろには社員用のイスがあり、社員が参加者の様子を観察し、講演の途中、休息時間などに適時、参加者に接触して営業する。 「ホワイトボードにいろいろ記入し、一見、理論的に解説するプロ肌の講演者、そして一般商品以外に、後いくらか入会金(1130万円が基本)を加算すればもっと儲かる回線を優先的にお分けするといったトークも行っており、まさに洗脳セミナーそのものでした。もちろん、ここでの録音、撮影は禁止されていましたよ」(参加した調査会社担当者) 「プロバイダーはソフトバンクやヤフーなど6年前、大変ブームになった時には国内に中小併せて3000社あった。しかし価格競争になり、現在は3分の1程度しか残っていません。それに比べて(近未来通信も含めた)イン事業の会社は、技術中心の事業を行っているので国内には10社程度しかない。さらに海外にまで中継局がある会社は、実は我々のところぐらいです」 「こんな(近未来通信のような)技術はどこにも売っていません。私ども独自の技術で中継局を完成させましてネットワークビジネスをを完成させた」(“ネットワークビジネス”=マルチ商法と自ら公言している。だから、営業なしで高収入が入るといいたいらしい) その技術=「スーパーネット」(パンフ写真参照のこと)なるもので、その最大の特徴はIP電話の欠点とされる音質の悪さを克服した点だという。以下、その講演部分。 「我々の開発と工夫によりまして、今ではNTTと変わらないサービスを提供します。クリアな音声を実現しています。(略)インターネットはデータの大きいものが通ると渋滞のようなことが起きてしまう。“もしもし、こんにちわ”としゃべって、そこで2秒とか空いてしまう。お話になりません。イメージして下さい。3車線の高速道路があるとします。そこに車が3台ならインターネットは繋がります。(しかし)いまはブロードバンド時代でひじょうに重たいデータが流れます。また、オンラインゲームといいまして、インターネットでゲームができる。(さらに)ひじょうに重いデータが流れる。(しかし)私どもの音声の信号はそういうものに巻き込まれることはない。さらに音声圧縮技術、世界最先端のドイツのこの技術を採用しますと……。インターネットの中には、デジタル信号はパケットという塊になって流れているとお話しましたが、このパケットとパケットの間に隙間が開いてしまいますと、音が途中で聞こえにくくなります。だが、これを圧縮しますと隙間ができない。私どもは音声の品質も劣っていない。もう一つ、さらに技術的な話をします。この音声フィルターは、音を上手にきれいにするという働きをする。この音声フィルターはどこにあるかといいますと、このなかのサーバーに入っています」 本当にこのような技術を持っているなら、なぜ、売上げが伸びず、実際の通話収益に他の者の入会金をプラスして支払うような「自転車操業」になったのか? 警視庁はすでに専務等の事情聴取を始めているが、徹底して、こうしたオーバートークの欺瞞性を追及していただきたいものだ。…

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