本紙既報のように、東証1部、「アートコーポレーション」(大阪府大東市)が、今年に入って「東急エージェンシー」など広告会社3社に次々と提訴されている(請求総額は約26億3000万円)。さらに、9億1400万円の特別損失を計上せざるを得なくなるなど、異常事態が生じている。
いったい、何が起きているのか。
IR広報では社名は伏せられているが、東急エージェンシーなど3社が訴訟提起に至った、アートコーポレーションが広告出稿を委託していた広告業者と、特損を出すに至った広告委託会社はすべて同じで、「オフィスアイ・エヌ・ジー(ING)」(東京都港区)という。
アートコーポレーションは、今回のトラブルはすべてこのINGが勝手にやったことで、同社は関係ないという。
だが、本紙が把握しているINGと他の広告会社=「R広告社」との、前出・3社と根本は同様と思われる金銭を巡るトラブルでは、アートコーポレーションの企画広報室長が署名したアートコーポレーションの「発注書」、「念書」(上写真。この存在はアートコーポレーションも認めている)が存在するのだ。
そこで、本紙は以下のような「質問状」をアートコーポレーションに出した。これに対し、文書にて回答があったのでそれも以下に掲載する。
結論からいえば、アートコーポレーションはこの発注書、念書は企画広報室長が勝手に出したもので、すでに室長の職を解き、近く処分する方針として、会社に非はないという。