アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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降圧剤臨床試験不正ついに捜査へーーいまも「慈恵医大」トップに居座る栗原敏理事長

 厚労省は本日9日、降圧剤バルサルタン(商品名「ディオバン」)の臨床試験不正の論文を宣伝に使ったとして、製薬会社「ノバルティスファーマ」と社員(氏名不詳)を薬事法違反(誇大広告)で東京地検に刑事告発した。本紙でも報じて来たこの疑惑は、ついに捜査に委ねられることになった(冒頭左写真=「毎日」9日記事)。
実際は事実でないのに、このバルサルタンを使うと、他の降圧剤に比べて脳卒中や狭心症のリスクを4?5割も減らせるということで、降圧剤のなかでこのバルサルタンのわが国内における売上げはダントツとなり、累計実に1兆2000億円以上になるという。その一方で、臨床試験をした国内5大学に計11億円の奨学寄付金が提供されていたことが明らかになっている。
有り体にいえば、両者はデキレースであり、前代未聞といっていい巨額詐欺事件といってもいい。
そして、この国内5大学のなかで、バルサルタンの国内売上げに臨床試験結果の面で一番貢献していたのが、一番大規模(約3000名)に臨床を行い、かつ早く(07年4月)に不正な結果を出した「東京慈恵会医大」(東京都港区)だった。
そんなわけで、地検への告発が秒読みになった昨年末には、再び、慈恵トップ・栗原敏理事長(冒頭右写真)の責任を問う「告発文書」(上写真)が登場していた。

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