ご存じ、みずほ銀行からの2億円詐取で逮捕、公判中の太陽光発電システム販売「エステート24ホールディングス」(大阪市北区)の秋田新太郎社長(28)らだが、関係者に話を聞くと、さらなるワルが存在し、今回容疑の原因である資金繰りの厳しさの遠因になっている可能性すらあるという。
エステート24は09年1月に創業され、その前、秋田社長は「デジコム」(大阪市中央区。08年11月倒産)というオール電化設備販売会社で売上げ№1の営業マンだった。今回、一緒に逮捕された元執行役員の田中智久(隆志。36)もデジコムに在籍し、同社で財務管理本部長だった。秋田社長はその財務手腕を買っていた。そしてエステート24設立時には20名を超えるデジコム社員が参加していた。
今回取り上げるのは、まずはそのデジコム時代の2人の元暴力団組員。
田中元執行役員には前科がある。
デジコム時代、愛媛銀行から5000万円の融資を詐取した件で元社長・中本雅也と共に10年6月に逮捕され、有罪判決を受けている(中本は実刑。ただし田中氏は執行猶予)。
逮捕したのが大阪府警の暴力団担当の4課だったのは、この事件は百十四銀行から元暴力団組員が不正融資を受けた事件が先にあり、その捜査過程で元暴力団組員が受けた約10億円の一部がデジコム側に迂回融資されている事実がまず判明し、その延長線上で浮上したものだった。