東北地盤の携帯販売中堅「京王ズホールディングス」(3731。マザーズ。仙台市)がこの3月末に予定していた増資が話題を呼んでいる。
実施されれば、これまで関係なかった「ノジマ」(7419。JQ)が52%以上と経営権を握るにも拘わらず、大株主の創業者や「光通信」が知らなかったこと、またその他の既存株主にとっても希薄化が大きい(約109%)ところ、取締役決議だけで決定したからだ(ただし、3月10日にノジマが理由を明らかにしないまま増資払込中止を表明)。
そんな前代未聞といってもいい増資を東京証券取引所が認めたのは、「第三者委員会」の調査報告書が提出されていたことが大きいと思われる。
いくら不可解でも、元検察や警察、また裁判所大物OBが「問題なし」といえば、追認する傾向があるようだ。「闇株新聞」でも取り上げられ、大物OBの第三者委員会報告書は「黄門様の御印籠」といっている。
そして、今回の第三者委員会のリーダーは、この手の商事問題の裁判を担当していた東京地裁部総括判事(民事8部=商事部)などを勤めたこともある元東京高裁部総括判事だったのだ。
しかも、その判事が弁護士に転じてから、こうした商事部関係で問題の声も上がるケースで会社側に立った意見を述べた例は他にもある。