12月27日午後7時から、小沢派の辻恵代議士(民主。当選2回。大阪17区)が記者会見を行った(冒頭写真)。
辻代議士といえば、本紙でも既報のように、09年11月「産経」に、弁護士でもある辻代議士が「東洋不動産」(東京都豊島区。大津洋三郎代表)の代理人として行っていた供託金を巡るトラブルで、「富士薬品」から5億2600万円の返却を求めて提訴されたと大きく報じられたことがある(その後、和解に)が、その延長戦上で、今度は「永和実業」(大阪市)に1億6000万円の支払いを求めて提訴され、その関係で東京地検特捜部が関係者から事情を聞いている模様だと「時事」に報じられたり、「産経」に取材を申込されたことを受けてのことだった。
辻代議士は会見で、先の村木事件を例に出し、「検察の在り方が根本的に問われている」が「(私も)ターゲットにされていると思わざるを得ない」。動機として「8月まで民主党の法務部門会議の座長で、検察の在り方を改革しないといけない。特捜部も見直しをしないといけないという意見書をまとめて、党で了承されている」とも。さらに、「マスコミが(検察の)先棒を担ぐ動きをしていると思わざるを得ない」とまで語った(もっとも、こういう発言があったことは、「記者クラブ」に所属し、検察からも情報をもらっている大手マスコミはまったく報じていない)。
ただし、政治的意図から狙われるにしろ、検察とて0のものを100とはいえない。20なり30なりの“隙”があるからで、辻代議士の場合、代理人になった相手・大津洋三郎氏が悪すぎる。不動産業界でも何でもありの札付きで知られ、しかも、トラブルになった富士薬品絡みで、その大津氏とつい最近、1審で有罪判決(執行猶予付。強制執行妨害罪など)が下った「N」のAがタッグを組んでいたのだ。
(上写真=「日経」12月28日記事)