3月25日、「日本振興銀行」(東京都千代田区。木村剛会長=冒頭右写真)は、経営破綻した大手商工ローン「SFCG」(東京都中央区)から買い取っていた貸出債権に関し、この間、1カ月余り広範かつ詳細な調査を行ったが、ただの1件も二重譲渡の事実は確認されなかったとの調査結果を明らかにした。
二重譲渡疑惑に関しては、「朝日新聞」が3月23日に朝刊一面(冒頭左写真)で報じている。それによれば、信託銀行などに約500億円二重譲渡している可能性があるという。一方、日本振興がSFCGから購入した貸出債権残高は約1025億円。
日本振興の主張が事実なら、朝日の報道は誤報であり、日本振興の信用をも大きく棄損することになるはずだが、いまのところ提訴する気配は無いどころか、25日のIRでも朝日報道にまったく触れていない。不可解と言うしかない。