大手商工ローン「SFCG」(東京都中央区)と、世界的な金融コングマリッド「シティグループ」の日本における銀行=シティバンク銀行といえば、かつては大のお得意様同士だった。
民事再生申請後の債権者一覧表(冒頭写真)を見ても、シティバンク銀行は約546億円の債権を有しており、最大の債権者だ。
そういう蜜月関係から、SFCGは経営が傾くとシティーバンク銀行側に、日本振興銀行同様、かなりの貸出債権の一括譲渡を行い、手っ取り早く現金化し、運転資金に充てていた模様だ。
だが、いよいよ資金繰りが厳しくなった昨年後半に入ってからは、SFCG関係者によれば、そのなかにも債権を二重譲渡したものが交じっているとのことだった。
シティバンク銀行に限らず、ともかく現金化すべく、債権額を改ざんして多くするなど、さまざまな手口の疑惑が出ているのは、すでに本紙でも既報の通りだ。
こうしたなか、本紙はある手形コピーを入手した(以下に裏書欄転載)。
簡単にいえば、シティバンク銀行が、譲渡されたある手形割引専門業者が割り引いていた手形の換金をそもそもはSFCGに依頼したものと思われる。ところが、これ幸いに、SFCGの経営破たんを見越した大島氏は、善意の第3者を装ったファミリー企業にさらに譲渡、換金し、個人資産作りを行った疑惑を物語るものなのだ。
(上写真=大島ファミリー企業の拠点である東京都台東区のビル。解説は以下に)