既報のこの連載(2)、そして(1)で、大手商工ローン「SFCG」(旧商工ファンド。本社・東京都中央区)が破綻する直前、昨年11月から今年2月にかけ、SFCGが担保に取っていたかなりの優良物件が、SFCGではなく、大島健伸SFCG会長(冒頭右写真)のファミリー企業である「IOMA BOND INVESTMENT」(東京都台東区。代表は大島会長の義弟。冒頭写真左は入居ビル。ただし看板すら出ていない) 、または「KEホールディングス」(SFCGと同住所。SFCGの大株主)名義に書き替えられている事実を報じた。
いくら大島会長が破綻直前までSFCGの代表だったとはいえ、同社と大島ファミリー企業はまったくの別法人。しかも、SFCGは当時、東証1部上場企業で、多くの株主や銀行などの投資や融資によってSFCGは経営できていた。だから、もし貸出債権が不良債権化すれば、代物弁済でSFCGが担保不動産を取得し、できるだけ高額で売却するなどして資金回収に努めるのがトップの責任。これを怠れば、大島会長は特別背任などの罪に問われかねない。
ところが、この不可解な大島ファミリー企業への名義変更……。しかも、これを大島会長当人が主導していた証拠の資料(以下に掲載)を本紙は入手している。