本紙でも既報のように、先日、安倍晋三官房長官(秘書)も祝電を送っていたことから、一部マスコミで改めて「統一教会」の抱える数々の問題が取り上げられたのはご存じの通り。 なぜか、わが国大手マスコミは未だ取り上げていないようだが、その統一教会の信者約700名が8月22日、問題提起する記事を書いた韓国の月刊誌『新東亜』(「大解剖統一教会王国」という特集)を発行するソウルにある韓国主要新聞社「東亜日報」社屋に押しかけ、一部信者が約8時間に渡って同社屋を占拠、暴力行為を働いた(写真)ことを地元主要紙が報じている。 それら記事によれば、信者約250名は玄関ドアを壊して侵入、部屋を荒らした他、この取材をしていた同紙やCBS記者に暴行。そして、掲載誌の回収、記事を書いた記者と編集長の解雇、5大日刊紙への謝罪文掲載を要求したという。 これに対し、警察は約1500名が出動、強制解散も検討したが、これ以上問題が大きくなることを懸念した東亜側の意見により、回避されたようだ。 問題提起といっても、同特集記事は統一教会側幹部も取材してかなりの誌面を割いていた。また、記事の内容もこれまで取り上げられた問題点を多く列記したもので、特段目新しいものがあったわけではないようだ。 いずれにしろ、言論に対しては言論、また訴訟提起など合法的に反論すべき。これでは、改めて非合法なことを行う団体であることを自ら証明したことになるのではないか。 それと共に、こんな団体に祝電を送った安倍官房長を始めとするわが国政治家の見識も改めて問われてしかるべきだろう。 (写真は社屋前で座り込みをする信者。手前に武装した警官隊の姿も)…