アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

「昭和ゴム」「ウェッジホールディングス」の親会社=疑惑のファンド会社「APF」を告訴した会社の正体

 本紙は昨年7月26日、東証2部「昭和ゴム」、ヘラクレス上場「ウエッジホールディングス」を傘下に治めるなど、積極的に投資を行っているとされる投資ファンド「アジア・パートナーシップ・ファンド(APF)」(本社=タイ・バンコク)の此下益司会長が、詐欺罪で東京地検特捜部に告訴されたとの「サンケイスポーツ」記事(7月23日付。冒頭写真)を紹介している。
 本紙がAPFに注目するのは、所属する為末大選手など著名人を広告塔に(新たな著名人出資者が判明したので以下に記す)資金集めを行っているが、すでに同社の実態は新たな投資資金を先のファンド償還に流用するなど自転車操業で、昭和ゴムなどへの投資も同社の資金を流用するためと思われ(そのため、ともかく内部留保の多い企業を狙う)、投資家にも、買収される企業側にとっても不幸な事態を招くことが懸念されるからだ。
もっとも、前出の告訴の件は正式受理に至らず、APFにとっては幸いだった。
だが、受理されなかったのは無理ないかも知れない。というのは、この告訴会社、社名は伏せられていたが、未公開株の詐欺疑惑で悪名高い「人間と産業開発研究所」(H&M研究所。大阪市北区。倉原忠夫所長=上左写真。同右は入居ビル)だったからだ。
このH&M社、既報道によれば未公開株が10倍、100倍になると各地でセミナーを開催し、04年ごろから3年間に1万人以上の出資者から100数十億円を集めているとされる。この秘訣は倉原所長の洗脳手法、それに出資者が新たな出資者を紹介すると投資のリターンとは別に不労所得がもらえる連鎖販売(マルチまがい)システムを採用している点にあるようだ。

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