アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「ゼクス」、「セイクレスト」の増資を仕掛けた人物の正体

 まずは、冒頭に掲げた2つの上場不動産会社の株価チャート図をご覧いただきたい。
上は東証1部「ゼクス」(東京都港区)、下はジャスダック上場「セイクレスト」(大阪市中央区)のものだ。
上は半年、下は1年間のものだが、共に株価が大きく動いていることがわかるだろう。また、株価が跳ね上がる直前にゼクスの方は第3者割当増資と新株予約権が(今年3月。一部はセイクレスト株式)、セイクレストの方は第3者割当増資(デッド・エクイティ・スワップ。昨年11月)が行われ、その一部を「OVE第2号投資事業組合」(東京都中央区。横写真。左端のビル)が引き受けている。
だが、実質的には同組合が5%をはるかに超える両者の株式を保有しているにも拘わらず、「大量保有報告書」にその名は出て来ない。
なぜなら、実際に報告した際の名義は、その組合を裏で仕切るM氏の同居女性の名前になっていたからだ(ただし、大量保有報告書の「重要な契約」欄には、同組合の業務執行組合員として保有との注記あり)。
そう、M氏といえば、西田晴夫が逮捕されたいま、最後の大物ともいわれる仕手筋だ。
ここしばらく活動を控えているのかと思っていたら、こんなところに登場していたのだ。
最新の大量保有報告書によれば、いま現在もこのT女史がゼクス株の19・4%、セイクレスト株の35・78%を保有していることになっている。
(詳細は『週刊東洋経済』6月6日号の2頁特集記事「新興不動産会社を戸惑わす謎の投資事業組合を追う」を参考にされたい)

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