本紙・山岡が「週刊報道サイト」並びに発行人の佐藤昇氏(=冒頭写真。「朝日新聞を正す会」事務局長でもある)に記事削除などの仮処分申し立てをしている件だが、去る2月26日の審尋において、裁判官は佐藤氏側に大半の記事を削除するように要請した。 それはこの間、佐藤氏側は何ら反論足り得るものを出しておらず、本紙側さえ決定前にこんな露骨な言い方をしていいのかと思うほど「論外」というニュアンスでの要請だった。これに対し、佐藤氏側は検討すると返事。さらに、佐藤氏側が逆にこの仮処分の件に関して本紙で報じた記事を仮削除申し立てした件についても、認めることはできない旨述べ、これに佐藤氏側はほぼ同意した。 もっとも、最大の名誉毀損である山岡が50万円を組事務所で組長からもらったと報じている記事についてはこの削除要請のなかに含まれていないが、それも3月5日午後2時から、その唯一の証拠である自分が50万円渡したとする陳述書を出した山口組系組長に出て来てもらい5~10分、裁判官が本人に直に質問して、いよいよ決定を出すとのことだ。 この間、この50万円の件を中心に審尋を重ね、決定を出すのが長引いているのは、山岡が押尾事件で亡くなった田中香織さん(横写真の赤色円内)の件で取材、記事にした(10年9月)のは、陳述書を書いた組長ではなく西田氏なる人物が人を介して連絡して来たからだが、その西田氏は組長と密接交際者だった(山岡が西田氏に会ったのはこの取材の時だけで、西田氏の正体も知らなかった)ことがバレるとマズイとの身勝手な理由から今回こちらに協力してくれないことを幸いに、佐藤氏側は西田氏なる人物は存在しないといい続けて来たから。 ところが、山岡側が前回審尋でその西田氏につき、組長が実在する旨の発言をした音声録音CD(上写真=その反訳書。中野=組長)などを証拠提出すると、組長は新たな陳述書を提出して来たが、これが本紙側に有利な内容となっている。 例えば、実質、西田氏の存在を認めたのみならず、山岡が取材した場所が組事務所でなく西田氏が経営していた会社であること、その西田氏から組長は田中香織さんを紹介されたこと、田中さんの両親は西田氏が田中さんの彼氏と思っていた可能性があるなど、西田氏が田中さんと極めて親しい関係にあったことまで認めるものだ。 さらに何を思ったのか、同陳述書では、組長は2度、長期服役しているが、その2度とも西田氏の身代わりに服役したと、常識では考えられないことを突如、主張する始末。山岡の件で今回、佐藤氏側に立って陳述した動機についても、山岡が内閣府や警視庁に人脈などがあるとして、田中さんの死について適切な措置をしなかった警察同様、国家権力側に関わり合いを持つ者だから旨述べており、まったく意味不明。さらに事ここに至っても、ただ50万円渡したといい続けるだけで、いつ、どのように渡したかまったく述べていない。 佐藤氏側は相変わらず「週刊報道サイト」でデタラメをタレ流しているようだが、これが現時点での正確な状況だ。 なお、組長が逆に本紙の記事につき仮削除申し立てをして来た件の次回審尋は3月18日(水)午前11時から。…