日本年金機構の基礎年金番号を含む100万件以上の個人情報漏えいが発覚したのは6月1日。前身の社会保険庁は“消えた年金”問題で国民から総スカンを食らったが、同庁の仕事を引き継いだ機構も相変わらずズサンな仕事をしていることが明らかになったわけだ。ところが、“人の噂も……”ではないが、もはや話題にもならなくなっている。
本紙は6月26日、この連載で、この日本年金機構の個人情報漏えいの“踏み台”(ここの感染端末を通じて情報窃取)にされたある上場企業とその子会社の存在をスッパ抜いた。
もっとも、この際は社名をイニシャルに止めていた。
この会社も完全な被害者だと思っていたからだ。
ところが、その後の取材で、仕事減少を恐れ政治力を使って抑えているとの指摘の信ぴょう度が高いことがわかったので、実名公表することにした。