アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(710)「またネット証券再編の動き――カブコムの次は」

 1月24日、日経は「KDDI、カブコムに出資 金融×ITを収益源に」との見出しで、「KDDI」(9433。東証1部)が「カブドットコム証券」(8703。東証1部)に最大1000億円、5割弱出資する意向と報じた(冒頭写真=同記事より)。
大手ネット証券でのカブコムの位置は口座数ではSBI証券、楽天証券、マネックス証券に続き「松井証券」(8628。東証1部)と4位を競っている。しかし、前期の純利益は松井の半分弱でしかない低収益だ。
カブコムは1999年11月創業、創業メンバーでSEの齋藤正勝氏が04年6月に社長に就任し現在に至る。当初は齋藤社長の下でシステムの自社開発を行っていたが、07年6月に三菱UFJグループ入りとなった後は度々システム障害が発生した。三菱UFJ側との相互接続などで複雑になったのが原因ともいわれているが、金融庁はカブコムに対し15年5月、業務会税命令を発動。システム管理が極めて不適切で、開発の管理不備と指摘された。
これに対し、日本最大の金融グループ・三菱UFJ側はカブコム1社の問題とは捉えずグループとして不名誉なことと受け止めた。またグループ入り後も収益低迷ということで、カブコム経営陣に不満を持っていたようだ。その流れのなか、KDDIとで大半の株式を押さえ上場廃止にするというわけだ。

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