アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(117回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月28日~2月1日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は20,774円で週間で+108円高となった。これで3週連続の上昇となったわけだ。土曜の朝に日経平均CFD先物を確認すると、20,845円と高く戻ってきており、今週に期待させる値動きであったと感じられた。
さて、日本株に関して、先週の金曜日の日経平均株価を振り返ると、特に大きなイベントもないなか+199円高となり、ようやくリスクオンの気配が明確に漂ってきている。その夜の米国株においても、FRBによる「保有資産圧縮(バランスシート縮小)の停止や、当初予定よりも早期終了を議論している」との報道や、米国の政府機関閉鎖が解除されたことを受けて、+211ドル高で引け、日本株よりも大きな戻りとなっている。この日はコモディティなどの資産に関しても、銅(+3.35%高)を中心に金などの商品が一斉高となっていたので、リスクオンの動きだったことは間違いない。ただ、それでも先週、東証1部市場の売買代金は2兆円割れと、直近で一番少ない有様で、様子のおかしさも感じている。
こう考えてしまうのも、今週はあまりに危険なイベントが並んでいるから。とくに気を付けたい本命イベントが2つある。まず30日(水)の「FOMC&パウエルFRB議長記者会見(28:30)」。注目点は、パウエル議長が失言をしないか? に尽きる。現在、市場コンセンサスとなりつつある「バランスシート縮小の停止や、当初予定よりも早期終了を議論している」などの発言があれば、市場は大きな好感に沸くだろう。パウエル議長に関しては、直近、散々叩かれた経緯からも、さすがに今回は大丈夫だろうか!? 期待したい。
そして、本命イベントである31日(木)は「米中通商協議」結果速報がある。こちらはまるで予断を許さない厳しい状況だ。先週24(木)には、ロス米国商務長官が「貿易問題解消には何マイルも何マイルも離れている」と発言し、同日に出た、ムニューシン財務長官の「大きく進展している」の談話は打ち消された。今回の協議では、知的財産権などのIP問題、ハイテク製造2025に関して踏み込んだ議論がなされる可能性が高く、交渉の結果がでる30日近辺までには、リスクヘッジポジションの用意を忘れるわけにはいかないだろう。
 さて、今週のストラテジーへと移りたい。
前述したイベントのほかにも、決算発表が本格化するため、値動きの方向が一方に振れる危険性に注意したい。まず、28日(月)の米国・キャタピラー社の決算は極めて重要だ。これが出た直後の同社の反応や、日本での「コマツ(6301)」の反応、延いては景気敏感株全体の反応には注意を払うべきだろう。
これを乗り切ったら、29日(火)には、英国のEU離脱修正案の採決があるが、これは 否決される公算が大とのこと。すでに独、仏の主要閣僚から、3月29日の離脱期限延期を受け入れる表明がなされており、前回否決時同様、無風通過となるだろうか。
そしてここ30日(水)までに、日経平均株価が21,000円台にどんと居座って上抜けするムードがでていなければ、保有資産の中から売れるものは売る決断をするのが賢明だろう。日経平均株価は、10月2日終値24,271円から、12月25日終値19,156円までの3分の1戻しとなるのが「20,861円」であり、上抜けできていなければ、逆に危険極まりない状況となるからだ。
ただ、日経平均の累積価格帯別売買代金のチャートを見る限り、現在は出来高スカスカゾーンにはいっており、先週金曜日のリスクオンの雰囲気をみる限り、売買代金の後押しさえあれば21,100円程度まではいきそうな予感もしている。ただ、ここより上にいくとなれば、企業業績の先行きに明るい兆しがでていなければ難しいだろう。テクニカルの項で後述するが、海外勢の日本株買いもみられない。よって本稿では、31日の米中貿易協議の前に、いったん資産を処分し、あとは31日の結果を待って考えることをオススメしたい。

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