海外逃亡したものの強制送還となり、1月11日、ついに警視庁捜査2課に偽造有印私文書行使などの疑いで逮捕された「積水ハウス」地面師事件の主犯格・カミンスカス(小山)操容疑者(冒頭写真。59)。既報道によれば、容疑を否認しているという。
しかし、だとすれば、なぜ、正業もないはずの彼が2棟の高級マンションを所有できるのか!? 何しろ、この両マンションを彼が購入したのは17年7月と8月。すなわち、騙された積水ハウスが地面師グループ側に63億円(実際の損失は約55億円)を17年6月までに支払った直後のことなのだ。
その1棟は、東京都江東区内のウォーターフロント地区に建つ、まだ築4年ほどの超高層分譲マンション(下右写真。33階建)の29階の一室。
もう1棟は同台東区内の、こちらも超高層分譲マンション(横左写真。37階建)の32階の1室。こちらは築7年ほど。
小山容疑者は江東区の方のマンションは一時自宅代わりに、台東区の方は、大手マスコミ既報のように彼は大の外国人クラブ好きだったわけだが、近くにもそんな店があり、そこでお目当ての子などとのプレイルームとしても使っていたようだ。
前者は約80、後者も約74平方メートルと、我々庶民からすれば家族連れでも十分な広さを有している。
それだけに、カミンスカス容疑者がこの2棟も購入するために投じた額は約2億円と見られる。
以上のように、その購入時期、その額などから考えて、この両マンションはまさにカミンスカス容疑者の「積水ハウスマネーマンション」と呼んでいいだろう。
一部報道では、カミンスカス容疑者はさらに複数の不動産を積水ハウスマネーで購入、また、それら不動産をフィリピンに逃亡する前に売却して逃亡資金を作ったともいわれるが、本紙が確認しているところでは彼の積水ハウスマネーマンションはこの2棟だけ、そして売却はされていない。
ただし、両マンションを担保に、逃亡資金も調達していた可能性も高い。となれば、その融資元の社会的信用が問われかねない。その融資元とは、ある信金だったのだ。